
《1311》京都大学から画期的鎮痛薬⁉️徹底解説☝️
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本日の資料
・京都大学プレスリリース
オピオイド危機から人々を救う画期的鎮痛薬―京大病院で医師主導臨床試験が実施された―
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2025-08-08
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《AI要約》誤字はご容赦!
内科医たけお氏が、自身が配信するラジオ番組で、京都大学が開発中の新しい鎮痛薬について補足解説を行いました。これは、先日同大学から発表されたプレスリリース「オピオイド危機から人々を救う画期的な鎮痛薬、京大病院で医師主導臨床試験が実施された」を受けたものです。
### 開発の背景と新しい鎮痛薬「アドリアーナ」
アメリカでは、フェンタニルなどの合成麻薬(オピオイド)の過剰摂取により年間8万人以上が死亡する「オピオイド・クライシス」が深刻な社会問題となっています。この根本的な解決策として、依存性や副作用の少ない、オピオイドに代わる新しい鎮痛薬の開発が急務とされています。
そこで京都大学が開発したのが、新薬候補「アドリアーナ」です。この薬は、現在行われている臨床試験でその効果が期待されています。
### 「アドリアーナ」の作用メカニズム
鎮痛薬には、ロキソニンに代表される「NSAIDs」や、神経の興奮を抑える薬など様々な種類がありますが、「アドリアーナ」は「ノルアドレナリン」という神経伝達物質に着目した新しいタイプの薬です。
ノルアドレナリンには鎮痛作用があり、一部の抗うつ薬もこの作用を利用しています。しかし、「アドリアーナ」は既存薬とは異なるメカニズムで作用します。通常、体内では物質が増えすぎないように抑制する「ネガティブフィードバック」という機構が働きます。「アドリアーナ」は、このノルアドレナリンに対する抑制機構を解除することで、鎮痛作用を強力に引き出す仕組みです。
### 期待と懸念
プレスリリースでは、「アドリアーナ」はオピオイド並みに鎮痛作用が強い一方で、依存性や重篤な副作用はないと紹介されています。このため、オピオイドの使用を減らせる画期的な薬として期待が高まっています。
しかし、たけお氏は、この新薬に期待しつつも、プレスリリースがオピオイドの危険性を過度に強調している点に懸念を示しました。オピオイドは、がんの痛みに対する緩和ケアなど、適切な管理下で使えば非常に有効で不可欠な薬です。新薬の登場によって、オピオイドに対する過剰なネガティブイメージが広まることは避けるべきだと指摘しています。
また、「鎮痛作用が強い」とされても、臨床現場でオピオイドをどの程度代替できるかは未知数であり、冷静な評価が必要だと述べました。
### 今後の展望
「アドリアーナ」は、日本での第II相臨床試験で良好な結果が出ており、今後はアメリカでも試験が進められる予定です。しかし、実用化されるまでにはまだ時間がかかると見られています。新しい作用機序を持つ鎮痛薬の選択肢が増えることは非常に期待されますが、その真価が問われるのはこれからです。