
Ep.593 OpenAI×NVIDIA、10GWのAIデータセンター提携──“Vera Rubin”で次世代AI工場を起動(2025年9月25日配信)
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OpenAIとNVIDIAが、少なくとも10ギガワット分のNVIDIAシステムを段階的に導入する戦略的パートナーシップで基本合意(LOI)しました。総計では“数百万枚のGPU”に相当する規模で、OpenAIの次世代インフラ――学習・推論の両面で“超知能”に向けた土台づくりを加速させます。NVIDIAは各ギガワットの導入に合わせ、最大1000億ドルをOpenAIに段階投資する枠組みを明示。第1期の1GWは2026年後半にNVIDIAの新プラットフォーム「Vera Rubin」で立ち上げる計画です。
両社はハードとソフトのロードマップを“相互最適化”する方針で、OpenAIはNVIDIAを戦略的な計算・ネットワークの優先パートナーとして位置づけます。今回の提携は、MicrosoftやOracle、SoftBank、そしてStargateパートナーとの既存の取り組みを補完するものとされ、OpenAIは“週あたり7億人のアクティブユーザー”を背景に次のステージへ進むと述べています。発表声明では、フアン氏が「10GWの展開で次の知能の時代を駆動する」と語り、アルトマン氏は「これからの経済の基盤はコンピュート」と強調しました。
実務の含意は三つあります。第一に、電力・用地・送配電の確保を伴う“ギガワット級”の計画を、GPU供給と資金調達を一体に縛る設計で前に進める点です。第二に、Vera Rubinを核にした標準ラック/ネットワーク設計をOpenAIのモデル・インフラソフト側に合わせて磨くことで、学習・推論ともに“レイテンシとスループットの実効”を引き出す狙いが見えます。第三に、Stargateや既存クラウド連携と並列で走らせることで、地理分散と主権要件を満たしながら“計算の在庫”を厚くする布陣が整いつつあります。
総じて、今回のLOIは「モデルとデータセンターを同時に拡張する」ための現実解です。GPUだけでなく“ギガワット単位の電力と資本”を束ねる契約構造を採り、2026年後半の1GW立ち上げから10GWへ――OpenAIとNVIDIAは、AI時代の“産業インフラ”を本格的に共同で積み上げる段階に入りました。