S1-E8:【特集・ジャン=リュック・ゴダール③】大島渚監督『無理心中 日本の夏』~新しい戦前とかつての戦後を巡る批評と闘争〜 cover art

S1-E8:【特集・ジャン=リュック・ゴダール③】大島渚監督『無理心中 日本の夏』~新しい戦前とかつての戦後を巡る批評と闘争〜

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本エピソードはもうずいぶん前に収録されました。公開が遅くなりまして大変申し訳ありません。

収録日は2023年3月24日なのですが、ひとつは企画当初にあった「ゴダール特集」に対しての「ビビり」から、よりわかりやすく語るためのアイデアとして「サブテキスト」を用意、別の作品を語ることで、ジャン=リュック・ゴダールを読み解くというアプローチを考えていました。

前回と特に今回はそのアプローチが功を奏しているところもあり、わかりやすく「比較」できるものとして機能しているのですが、今後の特集を組むにあたっては、個々の作品について語ることと、ゴダール作品に結びつけてのトークがなかなか合致しないという課題にハタと気付いてしまったというのがあります。

加えて、没後間もなくのタイミングでは、主にストリーミングで視聴可能であったゴダール作品が、軒並み消えていく事態が発生しているというのもあり、我々の制作スピードと映画鑑賞(視聴)の環境の世間的な変化というものにまんまと翻弄もされているという背景もあります。

映画というカルチャーをアーカイブする。これが想像以上に大変であること。映画だけでなく芸術史においても重要なジャン=リュック・ゴダールであれ、作品を気軽に鑑賞しづらいという状況が現実的にこんなに難しいとは…と途方に暮れてしまっている状態です。


とはいえ、ひとまずはでき得る限り作品を取り上げ、今後も拙いなりにゴダール作品だけに限らず、映画というものを語っていくことはやめない、という意思のもと、本エピソードもお送り致します。

ゴダール同様、大島渚監督についても、作品を中々取り上げて語られる機会は多くはないと思います。

ましてや「戦場のメリークリスマス」あるいは「愛のコリーダ」についてはまだ4Kリマスター公開などがされている状態でありますが、本作をはじめとしてフィルモグラフィーを追って取り上げる為にはなかなか言及されにくいというには残念なことだと思います。

観ることができるだけ、昔よりも良いということも言えなくはないですが、現状もU -NEXTのみで視聴可能ということで、映画史的な大島監督の位置としては、確実に「ぞんざい」であると言えると思います。


そんな義憤も加えつつ「新しい戦前」と言われる現在の世界情勢の中で、歴史的な敗戦を迎えた日本の「戦後」を描いた本作について語るのは、なかなか意義深いトライアルだと思います。

(教授)


CAST/ 教授、村上、ちょり

STAFF/  DIRECTOR & EDITER:Prof M

THUMBNAIL DESIGN:Prof M

ILLUSTRATION:CHORI SOUND STICKER:Prof M

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cinemadecanard@gmail.com


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