ライブ配信ディレクターが振り返る“戦後最短”の衆院選――デジタル時代に再発見した「紙媒体」の価値 cover art

ライブ配信ディレクターが振り返る“戦後最短”の衆院選――デジタル時代に再発見した「紙媒体」の価値

ライブ配信ディレクターが振り返る“戦後最短”の衆院選――デジタル時代に再発見した「紙媒体」の価値

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――時間と情報をどう積み上げ、未来へつなぐかライブ配信ディレクターの斉場俊之さんが、戦後最短となった今回の衆院選を振り返ります。デジタル戦略の専門家でありながら、斉場さんが今回最も注目したのは、意外にもアナログな「選挙公報」でした。聞き手は、RKKの江上浩子です。🔶 「生活の基盤」はどこへ? 争点の偏りへの違和感今回の選挙戦、熊本県内(1区〜4区)では自民党が全議席を維持する結果となりました。斉場さんは一有権者として、議論の「中身」に物足りなさを感じたと語ります。「私は常に『地方の公共交通問題』を最大の関心事にしていますが、今回の争点は物価高対策と国のあり方(外交・外国人政策)に終始してしまいました 」地方創生や、暮らしを支えるインフラの議論が置き去りにされたのではないか――。斉場さんは警鐘を鳴らします。▶ インフラの老朽化: 埼玉県八潮市の道路陥没事故のようなリスクへの備え ▶ 深刻な人手不足: 物流や福祉など、現場を支える人々への手当て ▶ 税のあり方: 社会保障財源である消費税を、安易に取り崩す議論だけで良いのか 「今困っている物価高への対策はもちろん必要ですが、将来のためにコツコツ積み上げるべき予算まで削り合っている状況には疑問を感じました 」🔶 超短期決戦が招いた「SNS発信のトーンダウン」ライブ配信のプロとして、各候補者のネット戦略にも注目していた斉場さん。しかし、16日間という超短期決戦の影響は顕著でした。「準備時間が足りず、SNS発信がまばらになったり、Webサイトが更新されない候補者が目立ちました。結局、街頭で名前を連呼する旧来のスタイルが精一杯だったのでしょう」そんな中、ネット戦略で対照的な動きを見せたのが新興勢力です。▶ チームみらい: 初の衆議院議席獲得。着実なネット戦略が成果に結びついた▶ 参政党: 議席を伸ばしたものの、ネット上の熱量に対しては評価が分かれる形に「平等なスタートラインに立ちにくい超短期決戦は、SNSでの深いメッセージ発信を難しくしてしまいました」🔶 「同じ公約」への驚き――選挙公報から見える“個”の欠如斉場さんが今回、最も驚いたと語るのが「選挙公報」です。特に参政党の各区候補者が掲載した内容に、強い違和感を覚えたと言います。「1区から4区までの候補者が、写真とプロフィール以外、全く同じ内容のものを掲載していました 。政党の考えが一致しているのは素晴らしいことですが、地域の実情をどう汲み取るかが抜け落ちています」▶ 地域代表としての言葉: 3区なら3区の、4区なら4区の課題に対する解決策を語るべき▶ アウトプットの力: 限られた紙面で自分をどう出すかは、国会でどう力を発揮できるかに直結する 「『代議士』である以上、政党の考えを自分なりに噛み砕き、地域のためにどう反映させるのかを自分の言葉で見せて欲しかったですね」🔶 フェイクと誹謗中傷の時代だからこそ「紙」が光るITの最前線にいる斉場さんが、最後に強調したのは「紙媒体」の圧倒的な価値でした。「ネットは便利ですが、フェイク動画や誹謗中傷合戦に溢れ、正しさの判断に疲れ果ててしまうのが正直なところです 」それに対し、新聞に折り込まれる選挙公報などの紙媒体には、デジタルにはない3つの強みがあります。不変性: 後から書き換えたり、消したりすることができない 検証可能性: 当選後、掲げた公約を守っているか証拠として残る 信頼の礎: 情報が移ろいやすい時代だからこそ、変わらない情報の「礎」が必要🔶 次の世代へ「正しい選択」を渡すために「日本も熊本も今、大きなうねりの中にいます。だからこそ浮足立つことなく、未来を着実に積み上げていく政治を期待したい。私たち有権者も、一時の感情ではなく残された情報をしっかり見極める力を持つべきです 」デジタルの速さと、アナログの確かさ。その両方を使い分けながら、当選した政治家たちがどう動くのかを監視し続けること。それが、次の世代に誇れる社会を渡すための、私たちの責任だと感じさせるお話でした。出演:ライブ配信ディレクター・斉場俊之さん/聞き手...
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